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UP DATE2023年09月16日 (土)

NPO法人 ヒトの教育の会主催「ヒトの教育フォーラム2023 心を育てる教育を求めて」が2023年9月17日に開催されます。

2023年9月17日、中小企業振興センター(福岡市博多区吉塚)にて、NPO法人 ヒトの教育の会主催「ヒトの教育フォーラム2023 〜心を育てる教育を求めて〜 」が開催されます。

フォーラムでは、

NPO法人 ヒトの教育の会理事長 小柳左門氏による講演 「人間に与えられた宿命と使命」

NPO法人 ヒトの教育の会理事 冨永による発言「『生命力と人間』の展開として、心を育てる人間教育研究会」、

東京、関西、福岡の人間教育研究会代表者による提言が行われます。

同日は、フォーラム後にNPO法人ヒトの教育の会設立5周年のパーティも開催されます。

フォーラムに向けて、冨永が案内文を記載しています。

【ヒトの教育フォーラム2023  心を育てる教育を求めて 2023/9/17  のご案内】

お世話になっております。4月から理事をしているNPO法人ヒトの教育の会では、「心を育てる教育の具体的方法」について研究会を進めてまいりました。9月17日のヒトの教育フォーラム2023では、その成果のご報告をさせていただきます。

2022年に、子供の自死数と不登校の人数がいずれも過去最高となったことは大変ショッキングなニュースで、社会全体が真摯に受け止め早期対策を講ずべき問題となっています。

心を病んだ子供たちにどのように手を差し伸べるべきか?も重要ですが、それ以上にどうして、心が不安定・脆弱になってしまうのか?どうして生きづらさを抱えてしまうのか?の問題を明らかにして、根本的な「心を育てる教育の全体像」を求めるべきと考えます。

そもそも、価値観の多様化、デフレなどの社会構造の変化によって、「伝統に裏付けされた一定の子育て」が各家庭で行われるという前提はなくなりました。人間教育は家庭が担い、教科教育(勉強)を学校が担うという棲み分けでは、”心を育ててもらえない子供たち”が急激に増加しているわけです。

ここで、私が研究会の中で最も驚いたことは、現在の教育界に「心を理解する」というプロセスがほとんど存在していないことでした。

ほとんどの教育者は子供たちに対して思いを抱いています。しかし、「理解する」=「理(ことわり)を解する」ということは、とっても重みのある言葉です。その子の、言動・感情がどうして生まれているのかを”事実”に基づいて、理に適った説明ができなければ「理解している」とは言えないからです。つい偏見や思い込みが入っていないでしょうか?私はこの現実に対して、教師が悪いと言いたいのではありません。これまでに、心を理解するための学問が未成熟だったことによる当然の帰結だと思うのです。勇気を持って、この認識をスタートラインとすべきではないかと思うのです。実際に、文科省は心の動き方についての理解を示していません。

心を育てるということに情熱を持っている先生や親、上司は多くいらっしゃいます。しかし、そのほとんどは ”経験と勘”になってしまっていて、「その子の心を理解する」という決定的なプロセスが残念ながら欠落していると言わざるを得ません。これでは、意図に反して「愛情を押し付けていること」になってしまうのではないでしょうか?

多くの子どもたちの心を救うためには、この課題に着手することがとても大切なことだと考えます。

もちろん、このような問題意識は教育界の中にも一定の共有がなされています。一部の先生方は、休みを惜しんで「子供の心を理解するための研究活動」を実践されています。教育心理学の議論中で、認知行動療法の成果を活かした実践研究がなされていることなどはその象徴的な動きと言えます。本当に効果的な、本当に愛情に満ちた教育を追い求める先生方に頭が下がります。

さて、その中で私たちが注目したのは、2006年に発表して以来脳科学の常識を席巻しつつある「自由エネルギー原理」です

https://www.riken.jp/press/2022/20220114_3/?fbclid=IwAR0b-yvRCGTJymdlOeW0-z3RhdOE6q_21bUla86FkvyQdh7H6kMk8TkRvAs#:~:text=自由エネルギー原理は)。脳がどのように情報を処理しているかを、明らかにしているこの理論は、はじめて心を「総合的に記述できる理論」として注目を受けています。

あまりに新しく、まだまだ精神医学の現場も十分に適応できていない理論ですが、NPO法人 ヒトの教育の会では、この自由エネルギー原理=「脳は過去の経験をもとに、生き残るために何をすべきかを予測している。この過程に心が生まれる」に基づいて、子供の心を理解するための手法「人間教育アセスメント」を開発いたしました。

この「人間教育アセスメント」は、まさに子供の心を理解しようとすることを通して、湧き上がってくる真の愛情に基づいた教育につながる、とても重要な研究であると自負しております。既に、多くの教育者・有志の方々にご協力を賜り、「人間教育アセスメント事例集」を作成しました。(https://drive.google.com/file/d/1GTUNyC81_jHMC51FLTwLclO_PWzFd9e5/view

まだまだ駆け出しの活動でありますが、多くの皆様に知っていただきこの研究プロジェクトにご協力いただきますことを心より願っております。

2023年のヒトの教育フォーラムは、井口潔初代理事長の師魂を受けて新たな門出となります。小柳左門理事長が、まさに神への祈り・誓いを奉じるかのように論じる「人間としての宿命・運命」の基調講演の先に、具体的に心を見つめ、心を育てる仕事としての「人間教育アセスメント」開発プロジェクトのご説明をさせていただきます。

まさに、国民的運動につながるべき重要テーマについて、希望となるフォーラムを目指しますので、みなさまにぜひご参集いただけますことを楽しみにしております。

NPO法人 ヒトの教育の会 理事 冨永晃輝

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